ちょっと寄り道―新国立競技場についてー

安保法制と国立競技場

 今、大きな問題になっているこの二つの事ですが、問題は言うまでもなく異なります。このブログはマンションに特化していますので、私の考えは述べませんが、安保法制については私も法律家の端くれですので、多くの憲法学者の意見である手続きの問題性に賛成です。ルールを守ってねと言う事です。
 
 マンションに置き換えますが(マンションに置き換えるとは何事ぞ)、憲法はマンションで言えば管理規約です。管理規約で定められているルールを遵守して管理運営がされなければなりません。声の大きな人が理事長になって規約を無視するような事が起これば大変ですよ。そんな理事長を止めさせるには解任しかないですよね。でも、一旦就任してしまうと解任させるにも一苦労です。5分の1で総会招集をかけることとなります。こんな理事長の問題が昨今増えてきているように思います。何故なんでしょうか。区分所有者の当事者意識の希薄さでしょうか .

 新国立競技場はデザインのコンペが先行したと言う事が言われています。審査委員長は安藤忠雄さんです。安藤さんとは一度会って名刺交換をしています。阪神大震災の後、JRの快速で神戸から大阪に向かう車中でした。お互いが同行していた人物が同じ雑誌社の人でして偶然出会ったと言うものです。その時安藤さんは、神戸から大阪まで桜の苗木を一定間隔で植えていって復興のシンボルにしようとか何とか言ってました。私は大胆な事を言いはるな、私有地が途中にあると思うがどうするのかな?と言う事を思いながら聞いていましたね。
 そんなことはどうでも良いわけで、今回の新国立競技場の問題ですが、デザインだけの審査ってそんなアホなと言う感想です。それにキールアーチと言う構造は建築関係の人に聞くと誰もあれを建築しようとは思わないとの事でした。そして建築後の維持管理ですね。
マンションの場合は維持管理は管理組合の大きな仕事です。維持管理のコストは必ず掛かります。競技場を建てた後の維持管理を考えていなったのでしょうか。益々そんなアホなです。

過ちては改むるに憚ることなかれ

これ論語の言葉ですが、誤りが分かれば体裁を考えずに改めなさいと言う事ですね。これがなかなかできないのが中途半端なプライドを持った人たちでしょうか。ただ難しいのは、間違っていることを知る力があるのかと言う話です。
新国立競技場問題では計画白紙と言う報道が今日18日の朝刊に載っていました。朝令暮改と言う言葉も踊っています。似て非なる言葉ですね。

管理組合のこと

日本の民主主義が成熟するかどうかは管理組合活動の内容に比例すると、亡き先田政弘さん(マンション問題の第一人者だった方です)が言っていました。成熟するどころか後退しているのではないだろうかとも感じます。もっと良好な当事者意識を持ちましょう。
                                                          以上