タワマン管理組合に認証制度を導入する

神戸市が2020年に導入の方向へ

 タワマン管理組合の認証制度を2020年度に導入する方向で検討をはじめたという記事が5月13日付の日経新聞夕刊に掲載されていました。それによると高さ60m以上のタワーマンションに対して神戸市が認証する制度を導入する。その制度はタワマンの管理状況を把握することで将来のマンションの荒廃を防ぐことが目的のようです。
 具体的には修繕積立金が足りているのか否かについて、届出を義務付けて、優良マンションにはホームページなどで公表するというものです。
 修繕積立金がどのくらいが適正かについては今後の調査研究が必要でしょう。こうした動きはタワマンの将来を行政が懐疑的に見ているということでしょうか。建築物ですから未来永劫存在すものではなく、いつかは解体される運命となります。その時に誰が解体費用をかけるのでしょうか。タワマンの解体はまだ未知の世界でしょう。不動産業界では老朽化した建物の取引は買い手が解体費用を考慮して買値をつけるということが広く行われています。解体費用が多額になれば買値がつかないことが起こるかもしれません。買い手が無ければ巨大な空き家が街の中に残ってしまいます。それは地域にとっては大迷惑です。行政はそれを恐れるのです。
 右肩上がりの経済状況が続けばすべては結果オーライでしょうが。

タワマンとそれ以外のマンションは違うのでしょうか

タワマンでなくとも老朽化することは同じだとおもいます。しかしタワマンは巨大ですし各方面への影響が大きいということでしょう。
一般的なマンションも将来のことは考えておくべきでしょう。繰り返しますが空き家対策はマンション一棟の問題でもあるのです。

タワマンのその他の問題

タワマンは住戸数が最低でも200とか300とかになります。一棟の規模が大きいので入居者は500人から1000人になることは容易なことです。子供の人数も多くなるので小学校などの教育機関の対応をしなければなりません。街は一瞬にして変貌することになります。都市計画の問題ともなります。
 その他に風害の問題が看過できないと思っています。タワマンの付近には強風域が生じます。
 他にもありますが、今回はこれくらいにしておきましょう。